タカオ ケンジ
  髙尾 謙史   外国語学部 英語学科   教授
■ 標題
  ジョゼフ・ジルベールの天使論
■ 概要
  ヨーロッパ近代神秘思想の祖とも言うべきファーブル・ドルヴェとサン=マルタンを直接結ぶ唯一の思想家ジルベール(1769-1841)に関してわかっている伝記的事実を整理し、その思想の可能性を「天使論」として抽出した。ジルベールの言う天使とは、一方では、ある物をその物たらしめている原理(たとえば羊を狐ではなく羊たらしめるような情報を発している原理)であり、他方では、人間の魂という場を横断したり占領したりする感情や情念を発生させる原理である。したがって、天使論は一方では物質生成論の問題へと繋がっていき、他方では人間の魂(あるいは感情や情念)がほんとうに個人的なものかどうかという問題へと繋がっていく。総頁数 835頁中20頁。
  単著   大東文化大学創立七十周年記念論集(上巻)      1993/09


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