タカオ ケンジ
  髙尾 謙史   外国語学部 英語学科   教授
■ 標題
  ファーブル・ドリヴェにおける意志の諸相(Ⅲ)-摂理・意志・運命
■ 概要
  ファーブル・ドリヴェにおいては、摂理・意志・運命は個々の人間に作用してその人間の霊・魂・体を形成するだけでなく、社会的現象や歴史的出来事にも作用する3つの力と考えられている。本論文では、さまざまな社会的現象や歴史的出来事がこの3力のどのような作用の結果と見なされているかを、『哲学的人類史』(第1巻は、社会の発生に関する思考実験的な記述からトロイア戦争の時期までの、神話的・伝説的な時代を歴史として扱い、第2巻はそれ以降、フランス革命後までの、主にヨーロッパの歴史を扱っている)に沿って調べた。そして意志論の観点からは、ヨーロッパこそが善きにつけ悪しきにつけ人間の意志の自由の展開されてきた場所であるという認識が、(一見東方志向に見える)ファーブル・ドリヴェを理解するうえで重要である点を確認した。総頁数 844頁中13頁。
  単著   大東文化大学紀要第32号      1994/03


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