ナカザワ ノリコ
  中澤 紀子   文学部 英米文学科   教授
■ 標題
  「Mary,Mary,quite contrary―マザー・グースと悲劇の女王」
■ 概要
  「マザー・グースのうた」の中には、表面的な意味だけでは、うまく筋が通らないものが数多く存在する。その中には、押韻によるナンセンス詩や、裏の意味を持つと考えられる詩がある。本稿では、後者の類に入ると思われるMary,Mary,quite contraryで始まる詩を取りあげて、その表向きの意味と裏の意味を探っていった。表向きの‘花壇’のイメージを絵本などのイラストレーションで検証したあと、裏の意味として、この詩のMaryを悲劇の女王として有名なスコットランド女王のメアリーだとする説について、この女王の生涯を辿りながら詳しく見ていった。そして、この詩の中のさまざまな語彙や表現が、表向きの意味と裏の意味の重層的解釈を生み出していることを、押韻と詩句のバリエーションの観点から考察した。総頁数193頁中22頁。
  単著   『英米文学論叢』第31号(pp.111-132)      2000/03


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