ナカザワ　ノリコ   中澤　紀子   文学部 英米文学科   教授

■ 標題   「場所・方向に関する倒置構文と直示的there 構文」

■ 概要   場所や方向を表す表現の前置による(1)のような倒置構文が、どうして、ある種の動詞・時制の場合に限って起こるのだろうか。 (1)a. Among these are problems of fine color discrimination. 　 b. Slowly out of its hanger rolled the gigantic aircraft. 　この問題の解決の手がかりとして、この構文と多くの共通点をもつ、(2)のような直示的（deictic)there 構文を比較検討した。 (2)a. There is Harry with our pizza! 　b. Here comes the bus! 　そして、G.Lakoff(1987)の認知モデルとプロトタイプ理論から両構文についてどこまで説明できるかを探り、さらに、動的文法理論からのより深い説明の可能性を提示した。これは、G.Lakoffの構文内の拡張と同じメカニズムが、構文から構文への拡張にも働いていることの１つの例証となる。総頁数 639頁中15頁。査読あり。   単著   『現代英語学の諸相－宇賀治正朋博士還暦記念論文集』開拓社      1991/07

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