サワダ マサヒロ
  澤田 雅弘   文学部 書道学科   教授
■ 標題
  「鮮于璜碑について」
■ 概要
  1973年出土の鮮于#0359#碑の碑陰の書風は、同時期の張遷碑のそれに酷似する。このことにいち早く着目し、鮮于#0359#碑の碑陽と碑陰の各隷書を様式論的に分析し、同一の書者が碑陽と碑陰を別のモードで書き分けているものであることを明らかにしたうえで、張遷碑の隷書について有力視されてきた伏見氏の説、すなわち隷書の典型的書法が衰退し、十分に書写できなくなっていた書丹者の隷書を、碑工が適宜に修正しながら刻したとみる説に反駁し、張遷碑の隷書は鮮于#0359#碑の碑陰と同系統のモードを継承した隷書書法であると断じ、当時には特定のモードの隷書が一元的に行われていたのではなく、同時に多種多様のモードが存在していたと論じたもの。
  単著   不手非止(不手非止刊行会)、第8号   156~169頁頁   1983/06


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