サワダ マサヒロ
  澤田 雅弘   文学部 書道学科   教授
■ 標題
  晩唐「劉遵礼墓誌」「劉中礼墓誌」における卲建初 ―鐫刻における記名刻者の関わり―
■ 概要
  そもそも石刻中に当該石刻の鐫刻者として明記される刻者(記名刻者)は、実際に鐫刻を分担したのかどうか、分担したとすればその刻調は混在する諸刻調のどれか。この問題はまったく解明されていない。本稿では、書者が同じ崔筠、誌石中に明記される刻者も同じ名工卲建初である劉遵礼墓誌(868)と劉中礼墓誌(873)について、上の課題解決の糸口を探った。まず劉遵礼墓誌の鐫刻分担の実態を明らかにしたのち、前稿で明らかにした劉中礼墓誌の鐫刻分担と照合し、両誌にわたって認められる類似の刻調三組を抽出し、卲建初が実際に鐫刻を分担したとすれば、そのうちのどの可能性が高いかを論じた。
  単著   大東書道研究   大東文化大学書道研究所   28(40)   2021/03


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