ワタナベ トミエ
  渡部 富栄   スポーツ・健康科学部 看護学科   特任准教授
■ 標題
  『東京裁判の通訳研究-東條英機証言を通じて-』(修士論文)
■ 概要
  第二次世界大戦の日本人戦犯を裁くために開かれた極東軍事裁判(東京裁判)では、IBMの通訳ブースから、逐次通訳が提供された。日本人の英日通訳者27名と中・仏・ロ・欄語通訳者が若干名配属された。連合軍から日系2世4人が日本人通訳者のモニターとして配属され、誤訳等の訂正を行った。本論では、東條英機の反対尋問を取り上げ、モニターの介入(訂正)回数と内容を分析した。英日通訳では日本語として日本人被告らに分かりやすい訳への訂正、日英通訳では裁判官ら法廷関係者への正確な訳への訂正が多くなされた。それ以外に、モニターは証人や法廷に対して確認や状況の説明といった発言を行っていた。訳語に異議が唱えられると、言語裁定がモニターらを含めた言語裁定部からなされた。東條証言に関連して「内奏」、日米交渉の「対案」、「右腕」、私の「不明です」の言語裁定に関する証言の通訳についても分析した。B5版
  単著      1998/03


Copyright(C) 2011 Daito Bunka University, All rights reserved.