カナザワ タエコ
  金澤 妙子   文学部 教育学科   教授
■ 標題
  ある園の延長保育に関する一考察
―土日の観察を加えてー
■ 概要
  長時間預かる園が保護者に好まれ、子どもの在園時間が長くなっている。ある公立園の5歳児クラスで出会った子どもの姿[子ども自身が捉えている延長保育を教えてくれる]から、その内容を通常時間帯をはみ出したおまけ的な捉えではなく、子どもにとっていいものにしていく必要に気づかされ、前稿でその質の向上を考えた。解決に時間を要する人員増をあえて脇に置いては、(1)子どもにとっての一日をどう形成するか、(2)クラス内の環境への認識、の二点が考えられた。
だが、当該保育現場や当地の実践検討会にフィードバックする中で、延長保育の課題は通常保育の課題、延長パート保育士、正規保育士とも互いに遠慮がある。登園児が少ない土日はゆったりとしており、自然に園庭にも出ている。家で子どものためにあれこれ考えた物を持参してくれるなど意欲的に取り組んでくれる延長パート保育士もいるなどの声があった。私としても土曜を丁寧に見る必要を感じたし、日曜の様子が視野外であったことに気づかされた。そこで本稿では、土日の保育観察を加えて考えてより良い在り方を探った。

  金澤妙子
  単著   大東文化大学紀要第60号   大東文化大学   (60),93-112頁   2022/02


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