タカサワ シュウイチ
  髙沢 修一   経営学部 経営学科   教授
■ 標題
  大韓民国造船業界の財務諸表分析に基づく血税支援問題の検討
■ 概要
  現在、造船業界は、世界的な「船余り」のため深刻な“造船不況”の時代を迎えており、国際的な造船ランキングで上位を占める大韓民国(以下、「韓国」とする)造船業界も経営が悪化している。つまり、韓国造船業界大手4社の財務内容は不安定であり、大宇造船海洋とSTX造船海洋の2社は経営破綻に陥っている。しかし、前者には血税支援が行われたのに対して、後者には、血税支援が行われなかったため法定管理を申請したのである。また、大宇造船海洋に対する血税支援は、韓国の一企業の救済という枠組みを超え、国際的な規模で造船業界に対して危機をもたらす可能性を有しており、公正な企業競争を損なうことも懸念されている。そのため、本論文では、まず、粉飾決算に基づく不正会計の実態を検証することを目的として韓国造船業界の財務諸表分析を行い、次いで、大宇造船海洋に対する血税支援問題について考察したのである。
  単著   経営論集   大東文化大学経営学会   (34),23-36頁   2017/09


Copyright(C) 2011 Daito Bunka University, All rights reserved.