タカサワ シュウイチ
  髙沢 修一   経営学部 経営学科   教授
■ 標題
  日系二輪車メーカーのASEAN進出と税務戦略
■ 概要
  日系二輪車メーカーは、ASEAN(Association of South-East Asian Nations)に積極的に進出しているが、日系二輪車メーカーを取り巻く日本国内の経営環境の悪化は、海外市場への積極的な進出を促したのである。また、日系二輪車メーカーのASEAN進出の理由の一つとして、法人税と消費税を活用した税務戦略が挙げられる。しかしながら、ASEAN市場において圧倒的なシェアを有している日系二輪車メーカーであっても、次のような経営課題を有している。①将来的に、ASEANの国民所得が増加した場合、二輪車から四輪車へと需要の移行が予測でき、②道路及び公共機関等のインフラ整備が充実した場合、輸送能力が高い四輪車への移行が予測でき、そして、③日系企業に代わる競争力及びブランド力を有する外国資本がASEAN市場に新規参入した場合、ASEANの独占的なシェアを喪失することが予測できるのである。よって、本稿では、日系二輪車メーカーを代表する存在である「本田技研工業株式会社」と「ヤマハ発動機株式会社」のASEAN進出と税務戦略を中心に、日系二輪車メーカーが抱える経営課題について考察したのである。
  単著   経営論集   大東文化大学経営学会   (30・31),159-173頁   2016/03


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