カワチ トシハル
  河内 利治   文学部 書道学科   教授
■ 標題
  書法審美範疇語〈遒媚〉考
■ 概要
  最初に〈遒〉字術語および〈媚〉字術語に分けてその用例を検討し、ついで〈遒媚〉の形成過程と意味を考えた。その結果、〈遒媚〉の初例は、初唐・何延之『蘭亭記』であるが、朱長文『続書断』や『魏公題跋』に使用されていることから、少なくとも北宋には定着し、伝統的な書法審美範疇語となっていたと言える。〈遒媚〉を総じて捉えるならば、書画の筆力、筆勢によって生じる力強い味わいをもつ優美な風格であり、少なくとも宋代以後は、〈遒勁〉と〈柔媚〉を巧妙に融合する審美の範疇語であることを論じた。(レフェリー有り)
  単著   「書学書道史研究」10 書学書道史学会編P.57-P.74      2000/09


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