カワチ トシハル
  河内 利治   文学部 書道学科   教授
■ 標題
  『書法美学の研究』
■ 概要
  全320頁 書法美学という研究分野は、日本では新しい学術領域であるが、全くの未開拓の領域ではなく、井島勉氏が『書の美学と書教育』(1956年)において論及された、「美の類型」や「美の範疇」といった美の性格と構造を精密に分析する美学上の概念があり、また中田勇次郎氏が『中國書論集』(1970年)において手がけられた、品等法・比況法・品性法の三つの方法による「書品論」と呼ばれる書論研究の一分野がある。本書に収めた五篇の論考は、この両氏の「美の範疇」と「書品論」研究を基盤に考察を進めたものである。第一章「書法審美範疇語〈骨〉義考」、第二章「書法審美範疇語〈遒媚〉考」、第三章「『広芸舟双楫』〈骨〉字術語考」、第四章「劉煕載の書品論(上)-〈骨〉〈筋〉字術語考」、第五章「劉煕載の書品論(下)-〈力〉〈気〉字術語考」および付章「現代中国の書法美学研究」からなる。
  単著   汲古書院      2004/06


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