ワタナベ ヨシヒコ
  渡辺 良彦   外国語学部 英語学科   教授
■ 標題
  Some Historical Evidence of the Emergence of the ‘Glad + Complement' Structure : from Adjunct Structures to Complement Structures.
■ 概要
  本稿は、形容詞 glad の補部構造の発達の道筋を、いくつかの史的証拠に基づいて明らかにしようとするものである。現代英語の glad は、#(=補部なし)、PP、that S、to VPを補部に従えて用いられる。しかしながら、OED その他のデータによると、史的には、補部を伴わない構造が c950 と最も早く、古英語期から中英語期にかけてPP、that S、to VPなどの要素が一時期 glad の単なる付加詞であった可能性がある。近代英語の時期になると、PP、that S、to VPは glad の補部として機能していたという証拠がある。以上のデータを基にして、本稿では、gladの補部は史的にはかなり遅れて発達した可能性があること、すなわち、16世紀初頭までは、gladの厳密下位範疇化素性は [_#] のみであったことを主張する。総頁数 181頁中 167- 181頁。
  単著   『言語文化研究』   松山大学学術研究会   15(1),167-181頁   1995/09


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