オモテ アキヒロ
  表 昭浩   社会学部 社会学科   教授
■ 標題
  英語教師の教授発話行動と教師自己効力感の関係―教職経験年数の違いに焦点をあてて―
■ 概要
  中学・高校の英語教師の多くは,英語での授業実施に困難を感じている.他方,教師の教授発話(IS)行動やその熟練には教師自己効力感(TSE)との関係が考えられることから,本研究では,教職経験年数の異なる中高英語教師3名を対象に,IS データの定量分析と「実践的対話」に基づく面接データの定性分析により,IS 行動及びその背後の行動原理(前提)とTSE との関係を検討した.主な結果として,教職経験が浅い教師には人間関係の構築や生徒の英語理解に向けた日本語の多用があること,また,中堅教師では入試対応等を優先した日本語の多用に加え,関係構築機能を果たす発話が少ないこと,さらに,両者はこれらの傾向に葛藤や緊張感を感じ,TSEに変動が見られることが示された。一方,経験の豊富な教師では,英語行使を媒介として生徒の協同や成長を期待することで喜びを得ており,他の2名よりTSE の変動が抑制されていたことが示された.
  表 昭浩・川上綾子
  共著   日本教育工学会論文誌   日本教育工学会   46(1),79-90頁   2022/05


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