タダクマ シンヤ
  只隈 伸也   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  観葉植物の急性ストレス緩和効果に関する検証研究
■ 概要
  本研究の目的は、環境制御室内の壁面に設置されたグリーンギャラリーがヒトの作業能力と作業後のストレス緩和にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることであった。被験者は健康な成人男性12名(平均年齢:21.2±1.3歳)である。測定項目としては、クレペリンテストによる作業成績(解答数および正答数)、唾液アミラーゼ、POMS(Profiles of Mood)、心電図のR-R間隔周波数分析して算出したCVR-Rであった。
 クレペリンテストにおける解答数および正答数は、植物あり群の方が植物なし群に比較して解答数も正答数も多い傾向を示した。唾液アミラーゼについては、植物あり群の方が植物なし群に比較して低い傾向を示した。POMSについては、緊張-不安(TA: Tension-Anxiety)、抑うつ-落ち込み(D: Depression-Dejection)、怒り-敵意(AH: Anger-Hostility)、活気(V: Vigor)、疲労(F: Fatigue)、混乱(C: Confusion)の6つの下位尺度がクレペリンテスト終了直後および回復30分後において統計的に有意ではないが反応に差異が認められた。CVR-Rについては、回復中の植物あり群の方が植物なし群に比較してCVR-Rがやや高い傾向を示した。

  ◎琉子友男,田中博史,朴美香,竹中幸三郎,只隈伸也
  共著   大東文化大学紀要<自然科学>   大東文化大学   (第52号),11-22頁   2014/03


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