タダクマ シンヤ
  只隈 伸也   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  『観葉植物由来のマイナスイオンが生体に及ぼす影響』
■ 概要
  本研究では環境制御室内に種々の観葉植物を入れ24時間のNAI濃度を観察した.その結果,植物の入ってない環境のNAI濃度は150から200個/ cm3という低レベルであったが,アレカヤシ(Areca palm)3鉢,スパッティフィラム(Spathiphyllum)6鉢を入れた環境のNAI濃度は時間経過とともに増加し,24時間後には1000個/ cm3に達した.これらの測定結果から観葉植物が室内のNAIを増加させることが明らかとなった.次に、本研究では健康な成人男子10名を対象に,室内の観葉植物(2鉢×Areca palm,6鉢×Spathiphyllum)が急性ストレスに対してどのような緩和効果を有しているかを調査した.その結果,冷水負荷時,及び回復期を通して本物の観葉植物を置いた環境では,疑似観葉植物を置いた環境に比較して被験者の,1)心拍数が低い,2)収縮期血圧が低い,3)静脈血の酸素飽和度が高い,4)脳内の酸化ヘモグロビン濃度が高いなどの傾向を示した.以上の結果から,観葉植物を置いた環境は,急性のストレスに対する緩和効果やリラックス効果,さらに作業効率を高める作用などを有することが示唆された.
  ◎琉子友男,Bill Wolverton,朴美香,只隈伸也,田中博史,秋葉盛夫,竹中幸三郎
  共著   大東文化大学紀要<自然科学>   大東文化大学   (第49号),41-49頁   2011/03


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