ナイトウ ジロウ
  内藤 二郎   経済学部 社会経済学科   教授
■ 標題
  「分税制後の中国財政の動向と課題」
■ 概要
  1994年に実施された中国の分税制は、税制度の整備と中央政府の財政力の強化が主たる目的であった。しかし、これによって税制度が一応整ったという点は評価できるとしても、実際には、大幅に中央政府の税収が「税収返還」の制度によって豊かな地域に還流する仕組みによって地方の既得権が温存されており、中央政府のマクロコントロール機能が高まったとは言い難い。さらに、運用面での不透明性や朝令暮改の政策変更が各地方で起こるなど、残された問題は大きい。明確な再分配システムの構築と管理強化による運用面での充実が急務である。
  単著   『中国経済』(日本貿易振興会アジア経済研究所)      2002/11


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