ナイトウ ジロウ
  内藤 二郎   経済学部 社会経済学科   教授
■ 標題
  「中国の地方財政と予算外資金」
■ 概要
   改革・開放政策とともに顕著になった中央政府の統制力の低下と地方政府の権限の拡大は沿海地域における極端な地方主義(諸侯経済)を生み出した。このような地方主義的経済発展は地方政府と地元企業の結び付けを強め、地方政府の予算外資金を膨張させる原因となった。中国財政の大きな特徴である予算外資金が経済発展に寄与してきたことも事実ではあるが、予算外資金の拡大が中央政府の弱体化を招いた大きな原因ともなっており、この点では地方政府の行動に問題があるだけでなく、国家財政制度そのもの(中央と地方の関係)を見直す必要性を意味していると言える。
  単著   『星陵台論集』第31巻第3号 神戸商科大学大学院研究会      1999/01


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