クラナカ シノブ
  藏中 しのぶ   外国語学部 日本語学科   教授
■ 標題
  もうひとつの盧舎那大仏-石川年足・慈訓と石川垣守・道#0009#と大安寺文化圏-
■ 概要
  pp.39-63 平成12年度日本大学文理学部後援会研究助成金による共同研究の成果。大安寺文化圏の背後には、東大寺盧舎那大仏金銅像と大安寺盧舎大那仏画像という、ふたつの盧舎那大仏開眼があったことを指摘。当時、『華厳経』六十巻本から八十巻本へのテキストと注釈書の移行、『華厳経』から『梵網経』への転換など、政界・仏教界の状況がめまぐるしく流動しており、そこには大安寺の渡来僧・道#0009#の教学が影響をおよぼしていること、道#0009#の菩薩戒弟子に年足の同族・石川垣守がいることを指摘。このことから、仲麻呂政権の仏教的ブレインとして活躍した慈訓の『華厳経』諸本収集、石川年足の玄奘訳出経典の収集が、道#0009#を軸とする大安寺の華厳教学と、玄奘~長安西明寺の文学と学問を継承する大安寺文化圏の動向とも有機的な関係をもつことを論じた。 一、ふたつの盧舎那大仏と大安寺文化圏 二、石川年足と仏教 三、石川年足による玄奘訳出経典の奉請 四、慈訓による『華厳経』別訳経典の奉請 五、『華厳経』から『梵網経』へ-石川垣守と道#0009#
  単著   日本大学文理学部叢書1梶川信行編『万葉人の表現とその環境-異文化への眼差し-』(冨山房)      2001/11


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