クラナカ シノブ
  藏中 しのぶ   外国語学部 日本語学科   教授
■ 標題
  大安寺文学圏-奈良朝漢詩文における『広弘明集』の受容について-
■ 概要
  本文431頁、PP.67-80。奈良朝漢詩文述作の場として「大安寺文学圏」という概念を提起。道宣撰『広弘明集』について、第一に従来は儒仏論争の書としてみなされがちであったこの書が、模範文例集として活用されていたこと、第二に同じく模範文例集として用いられていた玄奘三蔵の伝『大唐大慈恩寺三蔵法師伝』と内容的に重なりあう点のあることを指摘。大安寺と唐招提寺を中心として渡来僧の文化が花開いた大安寺文学圏に、『広弘明集』をはじめ、道宣撰述の著作の影響が濃厚であるのは、長安西明寺の学問を積極的に導入した、大安寺の平城京移建修築の中心人物・道慈の方針によることを論じた。 一、大安寺文学圏 二、模範文例集としての『広弘明集』 三、玄奘三蔵伝と『広弘明集』 四、道宣の著作と大安寺文学圏
  単著   研究叢書227『仏教文学とその周辺』(和泉書院)      1998/05


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