クラナカ シノブ
  藏中 しのぶ   外国語学部 日本語学科   教授
■ 標題
  戸田茂睡『百人一首雑談』の作者名よみくせ注記-釈祐海『百人一首師説抄』との影響関係を中心に-
■ 概要
  PP.123-146 戸田茂睡(寛永六1629~宝永三1706)の著『百人一首雑談』には、伝統的歌学で尊重されたよみくせ注記がみられる。『雑談』と『師説抄』の伝本五本および『百人一首』古注釈諸本の作者名よみくせ注記の調査によって、その内容が茂睡の独創ではなく、釈祐海『百人一首師説抄』を祖述するにすぎないことを論証した。これを踏まえて、二条派歌学批判の中心人物として知られる茂睡の歌論に、伝統歌学の影響が著しいことを指摘、茂睡のいわゆる<二条派歌学批判>の質をあらためて問い直すべきことを提起した。
  単著   『日本文学研究』第29号(大東文化大学日本文学会)      1990/02


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