クラナカ シノブ
  藏中 しのぶ   外国語学部 日本語学科   教授
■ 標題
  『延暦僧録』天皇菩薩伝と護国経典
■ 概要
  PP.65-91 レフェリー有 『延暦僧録』巻二に収める天皇(皇帝)菩薩伝について、その性格を①王法と仏法の統合者、②仏の遺嘱、③輪廻転生、④捨身の四点にわたって考察、《天皇菩薩》の理念の背後には護国経典『仁王経』『金光明経』『法華経』ならびに菩薩戒の経典『梵網経』があったことをあきらかにした。さらに、天皇(皇帝)菩薩伝における仏伝の受容はオーソドックスな釈尊伝を直接に継承するのではなく、奈良朝に盛行した護国経典中の一見ジャータカ(本生譚)的装いを凝らした国王の転生説話を経由していることを論証した。 一、はじめに 二、『延暦僧録』の天皇菩薩思想   ①王法と仏法の統合者   ②仏の遺嘱   ③輪廻転生   ④捨身 三、むすび
  単著   『東洋研究』第108号(大東文化大学東洋研究所)      1993/08


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