ヤマグチ シオ
  山口 志保   法学部 法律学科   教授
■ 標題
  フランチャイズ契約の一考察(1)-契約告知とフランチャイザーの情報提供義務-
■ 概要
  フランチャイズ契約訴訟でもっとも問題となるのは、解約せざるを得なくなったフランチャイジー側の事情、その事情を招いたフランチャイザー側の契約前の説明義務、及び解約金の額の総合関係といえる。両者ともに事業を目的として契約を締結することから、両者を事業者と措定すると、両当事者には等しく契約内容に熟知する必要が生じる。しかし、実際にはフランチャイジーとなろうとしている者の事業経験は圧倒的に乏しく、むしろ事業者の説明を一方的に信用している状況の方が通常といえよう。このような状況で契約を中途で解約するに際し、多額の解約金を請求されるフランチャイジーが、契約内容の不当性を訴えている事例の集積に着目し、契約締結前の説明義務あるいは情報提供義務のありかたを考察するのが本稿である。本稿は二部完結の予定で、第1部では不当性全般を扱う事例の分析をしている。(第2部では情報提供義務違反を明示している事例を扱う予定である)。
  共著者:飯島紀昭
  共著   成蹊法学65号 75頁~108頁      2007/03


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