ユウキ ヨシノブ
  湯城 吉信   文学部 歴史文化学科   教授
■ 標題
  『後漢書』「儒林伝」と『史記』「儒林伝」―直言の系譜
■ 概要
  儒者の伝記を収める「儒林伝」は、『史記』で立てられ、後の『漢書』『後漢書』へと引き継がれた。『史記』を著した司馬遷、『漢書』を著した班固、『後漢書』を著した范曄(はんよう)ともに強い史官意識を持っており、その題材の取り上げ方、叙述ともに、その意識の反映が見られる。そのような例の一つとして、本稿では、『後漢書』「儒林伝」に焦点を当て、『史記』「儒林伝」と比べることによりその特徴を明らかにした。直言の士を重んじるという点では、『史記』も『後漢書』も志向を同じくするが、『史記』「儒林伝」ではそれが前面に出ず、そうでない人物を婉曲に批判的に取り上げるだけなのに対し、『後漢書』では、直言の士の言動を直接取り上げている。
  湯城 吉信
  単著   人文学論集   大阪府立大学人文学会   (35),83-92頁   2017/03


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