ユウキ ヨシノブ
  湯城 吉信   文学部 歴史文化学科   教授
■ 標題
  張愛玲『秧歌』について
■ 概要
  張愛玲『秧歌』は反共小説として高く評価されてきた。高く評価されたのは、『秧歌』に見られる詳しい人物描写が、反共という主題と結びつくと考えられたからである。それに対し、本稿では、『秧歌』の人物描写は反共という主題と結びつくものではなく、むしろそれと抵触するものであることを明らかにした。だが、その人間描写こそが、時代と地域を越えて読者を引きつける点ではないかと推測する。この点、『秧歌』は彼女の初期の作品と題材は違うが、志向は共通すると言える。
  湯城 吉信
  単著   大阪府立工業高等専門学校研究紀要   大阪府立工業高等専門学校   (33),71-80頁   1999/07


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