オオスギ ユカ
  大杉 由香   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  「教養と経済学教育の有様について-私学における一実態から見えてきた今後の課題ー」
■ 概要
  現在、世界的に経済学の工学化が進み、日本でも経済学分野における国際共通テストへの参加が検討される動きがある。その背後には社会主義政権崩壊後のマルクス経済学の凋落、近代経済学の中でも市場原理主義を礼賛する学派の力がグローバルの中で強まったことがある。日本における経済学教育も今や経世済民の思想を失い、教養を欠落させたまま、経済学の技能取得のみが先行する傾向があり、大東文化大学も例外ではない。そこで本稿では、経済学教育を行うに当たって留意すべき3つの点、(1)国や時代、どの階層の立場に立つかによってその中身は異なり、多様性のある学問であること(2)自然科学と異なり実験には限界があり、いわば相対的な学問であること(3)経済学の限界性を知らしめるには幅広い教養・学部横断的な教育が必要であることを述べた。
  単著   環境創造   大東文化大学環境創造学会   (20),41-54頁   2015/07


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