オオスギ ユカ
  大杉 由香   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  「社会的排除の視点から見たNPOの問題」
■ 概要
  現在、相対的貧困が増大する中で、民間はNPOにその救済・緩和を期待しがちであるが、現実の日本におけるNPOは貧困問題を扱うケースが多いとは言えず、仮に扱っている場合でも資金不足に悩まされる傾向があり、かつ貧困ビジネスに精を出す悪質なNPOも目立つ。ところがNPO学会をはじめ、NPO関係者の多くは貧困問題よりも行政とのタイアップに関心があり、かつ米国のようにNPOが人を育て、社会的排除から救い出すといった発想がなく、あくまでもNPOのための人材養成に力が置かれている。さらに組織的にも、企業でもなく役所でもないというある種の中途半端さから、社会的排除を受けた人々の受け皿になりえない現状を明らかにした。そして共済等との異業種連携、NPOによるマイクロファイナンスの重要性を示唆した。
  単著   大東文化大学『経済論集』   (第94号),p.19-p.32頁   2010/03


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