オオスギ ユカ
  大杉 由香   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  「福祉国家とグローバリゼーション-理論的問題と直面しつつある現実-」
■ 概要
  現在、福祉国家体制は崩壊過程にあるのか、あるいは変容しつつも継続するのかといった議論が盛んにおこなわれており、後者に与する研究者は多いが、本稿では、①福祉国家論が深刻化している発展途上国の貧困救済とは対立関係にあること②グローバリゼーションによって国家不信が国民間に生まれて社会的連帯に悪影響をもたらしていること③グローバリゼーションによる環境問題の広がりが移民問題等を深刻化させ、先進国にも悪影響が及びつつあること④如何なる体制でも永久不滅は歴史上あり得なかったこと等を指摘して、福祉国家体制は10年程度の中期的なスパンであればともかく、(超)長期的には崩壊過程にあることを実証した。さらにここでは福祉国家体制に代わるだけの政治経済システムが見つかっていない問題も指摘している。
  単著   大東文化大学『経済論集』   大東文化大学経済学会   (第90号),p.1-p.19頁   2008/03


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