オオスギ ユカ
  大杉 由香   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  「地域再生には何が必要か-事例研究を通して必要な観点と条件を探る-」
■ 概要
  地域社会の崩壊に関しては、その深刻さ故に政策提言が出されているものの、提言の多くは行政や地域住民の高い計画遂行能力・相互扶助意識の背後に如何なる自然環境や住民の歴史があるのかを看過している傾向がある。無論、相互扶助の小地域ネットワークのあり方もこうした影響を受けており、一見、社会経済的には似たような都市でも、自然環境や歴史の相違からネットのあり方が変わることを実証した。更に共同体意識やコミュニティ意識が強く、地域活動が盛んである時は、地域PO(営利組織)の社会貢献はさほど前面に出てこないが、活動が停滞した時にはその役割が重要であること、かつ地域活動が軌道に乗る時は、町会活動とボランティア活動が一体化するというように、ひとつの組織が複数の顔を持っている時であること等が判明した。そして地域再生にあたっては、国が校区への税源移譲を認めるだけでなく、校区自治を認める法整備も必要であることを示した。
  単著   大妻女子大学『人間関係学研究』5号、大妻女子大学人間関係学会   p.167-p.180頁   2004/03


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