オオスギ ユカ
  大杉 由香   スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科   教授
■ 標題
  「近代日本の福祉制度の成立過程とその背景」
■ 概要
  本稿は、『歴史と地理』の「日本史の研究」(年4回)で組まれた福祉の歴史シリーズ(古代・中世・近世・近代)の4回目である。この論文では近代日本(戦前)の福祉制度が明治初期から次第に整備されてくるとはいえ、限られた財源の中で富国強兵政策を目指した以上、可能な限り国民が国家に依存しないことを前提に作成され、かつ権利性とは無縁な制度であったことを明らかにした。また1920年代に日本は世界の五大国になったとはいえ、まだ福祉については一般救貧法の充実が議論されている状態であったが、他方で同時期の英国では既に救貧法が解体し始めていたことを指摘し、日本の福祉や生活権における後進性を指摘した次第である。
  単著   『歴史と地理』通号623号、(日本史の研究224号)、山川出版社、p.1-p.15      2009/03


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