マツザキ トモセ
  松﨑 友世   経営学部 経営学科   教授
■ 標題
  「協働状況における相互依存閣係および課題の成果が上位集団アイデンティティに及ぼす影響」
■ 概要
  2つの集団が同じ目的のために、対等の立場で協力して働く「協働」は様々な場面でみられる。この協働をそれぞれの集団メンバーはどのように評価し、またそれを通じ各メンバーは相手集団(外集団)についてどのような反応を示すのか、この点に関して協働の過程(相互依存関係)および協働の成果に注目し検討を行った。 実験1では2集団の協力的相互依存関係が課題遂行に対して補完的か否かという点に注目した。異なる性質の2集団が課題遂行のためお互いの特性を活かし補完しあいながら作業を行う補完的な相互依存関係、あるいは同じ性質の2集団が補完的ではないが協力しあい課題遂行する非補完的な相互依存関係での協働に対する評価は異なるのか。同時に成果に関しても操作し、協力的相互依存関係の過程と課題の成果について検討した。その結果、相互依存関係および成果ともに集団メンバーの協働に対する評価に影響を与えていた。実験2では、補完的な相互依存関係について詳細に検討するために、各集団の性質と課題の関係を実験1と異なるものとして検討した。その結果、相互依存関係については単に異なる特性の集団間での協働ではなく、補完的であることが集団メンバーの協働への評価を肯定的にすることが示唆された。また実験1、実験2を通じて、課題の成果が肯定的なほど、協働や相手集団の評価が高くなっていた。 本研究では、協力的相互依存関係の過程およびその成果ともに協同関係にある集団の評価に影響を与えることが明らかになった。101-122頁
  単著   経営論集(大東文化大学経営学会)   (第19号)   2010/03


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