キムラ ヨウコ
  木村 陽子   文学部 日本文学科   教授
■ 標題
  驕る猫、嬲られる犬の結末-島崎藤村「家畜」と夏目漱石「吾輩は猫である」の同時代的読みの試み―
■ 概要
  島崎藤村が1906年に発表した『家畜』という小説は、1905年から1906年まで俳誌『ホトトギス』に発表された夏目漱石の『吾輩は猫である』と多くの点で対照的な〈犬〉の物語であった。本論では、1905-1906年というこの時期に、明治を代表する二大作家が期せずして〈犬〉と〈猫〉の物語を書いたという事実に着目して、同時代のペストや狂犬病に対する人々の恐怖の拡大が、〈奢る猫〉と〈嬲られる犬〉の物語を招来するに至ったその過程を跡づけたもの。
  単著   日語教育と日本学研究ー大学日語教育研究国際研討会論文集(2011)   華東理工大学出版社   238-241頁   2012/04


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