サトウ キリコ
  佐藤 桐子   外国語学部 英語学科   教授
■ 標題
  The Development from Case-Forms to Prepositional Constructions in Old English Prose. Linguistic Insights. Studies in Language and Communication. Vol. 88.
■ 概要
  英語史における重要な統語的変化のひとつは、屈折語尾の消失に伴い、格形の使用が徐々に減少し、その機能が前置詞形によって取って代わられたことである。しかし、古英語初期から後期にかけて(7世紀~11世紀)、格形から前置詞形への交替が実際に起きていたかどうかについては、これまで本格的に調査されてこなかった。本書は、この問題を取り上げて、初期古英語散文と後期古英語散文のうち主たる6作品について、第一に歴史的変化、第二に文体的多様性、という通時・共時の両観点から調査した。そして、①初期古英語と比較すると、後期古英語では格形が減少し、前置詞形をより多く使うようになっていたということ、②格形と前置詞形の選択には、テキストの文体的特徴が密接に関連していることを明らかにした。

書評:Thomas Cable, Speculum 86.2 (2011), pp. 545-546; Ursula Lenker, Zeitschrift für Anglistik und Amerikanistik 59 (2011), pp. 427-431; Olga Timofeeva, Leeds Studies in English 42 (2011), pp. 122-124; The Year's Work in English Studies 90 (2011), p. 45.

  単著   Bern: Peter Lang      2009/01


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