ツカモト マサフミ
  塚本 正文   社会学部 社会学科   教授
■ 標題
  宿泊税の制度と課題
―東京都の観光政策を事例として―
■ 概要
  本稿は宿泊税の負担者と使途を明らかにし、宿泊税のあり方を考える手がかりとすることを目的としている。東京都の場合、都内のホテル・旅館の約2%しか課税対象としていない点が公平性の見地から問題となるが、宿泊を伴う観光客の8割弱が都外在住であることから宿泊税の妥当性が確認された。都の宿泊税では、道府県在住者の宿泊観光者が主な宿泊税の負担者であるが、国際都市東京の魅力を高める政策意図からも、観光政策の受益者が外国在住観光客となる政策が多いため、必ずしも受益と負担が一致しないことが明らかになった。今後は広く便益が渡る旅行中の怪我、病気、自然災害発生の際の備えを拡充することで税の負担者にも受益が感じられると思われる。
  単著   大東文化大学紀要   (62),17-28頁   2024/02


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