ツカモト マサフミ
  塚本 正文   社会学部 社会学科   教授
■ 標題
  はじめての財政学
■ 概要
  本書は、読者が租税、予算、経費、公債など財政について基礎から専門的な知識が学べるように、工夫を凝らしている。財政学の理論、財政の歴史、制度、政策などを各章に分けて解説するだけなく、膨らむ財政赤字、拡大する社会保障費、地方財政の財源不足など今の日本の財政が抱える問題を取り上げ、専門家の視点から詳解している点が特徴である。
塚本は第4章「日本の税制と税制改革」(p.56-p.71)ならびに第12章「地方税財政」(p.201-p.219)の執筆を担当した。
第4章「日本の税制と税制改革」では、日本の税制度の紹介とその現状を伝えることで読み手に現在税制への問題意識を持たせ、その解決策提示として、租税理論や研究者間で話題にされる税制改革論を詳解している。包括的所得税や支出税など現実制度を離れた議論も展開し、本書の中では最も学術的な内容となっている。
第12章「地方税財政」では、国家との対比で地方財政の特徴について紹介しつつ、日本の地方税制度について説明を加え、歳入不足に悩む自治体に向けた地方債や地方交付税制度について解説をしている。とくに、納税者にとって身近な住宅(不動産)と固定資産税の関係を説いた生活者の視点と、観光立国推進の国策のもと近年国内で話題となる宿泊税など観光政策の視点といった独自性のある内容になっている。

  編著者は、柳下 正和、于 洋、青柳 龍司。共著者は、八木原 大、大澤 美和。
  共著   文眞堂      2021/03


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