A.R. ウルック
  A.R. ウルック   国際関係学部 国際文化学科   准教授
■ 標題
  Language use and social class: Re-interpreting Basil Bernstein’s theories of language in ‘classless’ Japan, and the ramifications for tertiary education
■ 概要
  バジル・バーンステインは、英語の社会階級における言語使用が、階級間で異なるだけでなく、階級の内と外を示すなど、多くの基本的な社会的機能も果たすと主張した。バーンステインはまた、そのような言語使用が、特に公教育の構造と内容とに結びついたとき、階級の境界を維持する機能を持つと主張した。バーンステインはさらに、同じ階級内での言語使用は、特定の階級の一員としてのステータスを示すこととなり、その話者の発言権を強めることを示唆した。さらに教育に携わる人にとって興味深いことに、その言語使用は、拙い言葉遣いにより外部から知能が低いと認識された下位労働者階級の話者を意のままに操る機能をも有していた。このバーンステインの理論を、階級のない日本の日本人英語学習者に当てはめると様々なことが理解できる。バーンステインが分析した下位労働者階級の英語の言語使用と、日本のEFL(外国語としての英語)を学ぶ学生のそれとの間には多くの顕著な類似点があるのだ。本稿は、バーンステインの先駆的な論文であるSocial Structure, Language and Learning (1961)を詳しく解釈することで、その類似点を論証し、日本での成人教育の改革の実施に役立つ証拠を提供することを目的とする
  A.R.ウルック
  単著   11(1),7-13頁   2023/07


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