イジマ ユカ
  井島 由佳   社会学部 社会学科   講師
■ 標題
  女性の自己効力感からみたライフキャリア教育の充実をめざして
■ 概要
  本研究の目的は、女性のライフキャリアをとらえにおいた女子大学生のためのライフキャリア教育のあり方の充実を図ることである。そのために、現在の女子大学生にライフコースの分化や直面する問題、自己効力感が高いか低いかによって異なる状態の違いなどをフィードバックすることを目的としている。そこで、女性の成長視点として自己効力感を高めることに注目し、ライフキャリアを意欲的に生きるために行動との因果関係を分析し、自己強化につなげていく。
 これらを述べるために、本論文では自己効力感に関する研究授業や女子大学卒業生を対象とした意識調査を基に行動分析を展開していく。研究から得られた結果は以下の通りであった。1.自己効力感は、女性の行動に影響を与え、かつ、働きかけによって高めることが可能である。2.ライフコースが変動するなかで、転職をポジティブにとらえることは、女性のライフキャリアをよりよい状態に展開していく上で重要な鍵となる。3.転職を経験した者は自己効力感が高い結果となる。4.大学時代に学んだことが、現在の仕事に活かされていると感じる者は、自己効力感が高まる。5.仕事にプロ意識を持ち、社会に役立つことを重視し、自分の裁量で仕事ができ、重要な仕事を任せてもらえる者は自己効力感が高まる。6.資格取得と人間関係を大切にすることは、自己効力感や人生満足に正負の影響を与える。7.結果的に、ライフコースの変動は様々な意思決定に影響を及ぼすものの、自己効力感を高める要因は、仕事での出来事であることが多かった。

  単著   東京家政大学大学院 家政学研究科   東京家政大学      2014/07


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