イジマ ユカ
  井島 由佳   社会学部 社会学科   講師
■ 標題
  物語論的自己分析ツール作成の試み:女子大学生のキャリア支援のための基礎的研究
■ 概要
  女子大学生のキャリア教育支援のために、自己分析ツールを開発する目的として自己物語ワークシート(過去・現在・未来)とNEO、TEGⅡを使用して分析を行った。自己分析ワークシートの中の「今の自分をどう思っているか」の質問を中心に分析を行った。大学1・2年生の女子大学生のうち、5・6割は比較的に自分のよくないところや不足なところを記述し、そこを直していきたい旨が記載されていた。これは、自身に対する改善意欲の表出であり、このような分析が自身で行えることはキャリア展望を示すものと捉えることができる。また、NEOやTEGⅡによる活動性を判別する次元では、相関分析の結果、活動性の高い方が情緒的に安定しており、養育的な親の傾向も高い傾向にあることが示された。自由記述とパーソナリティ検査の間に意味ある相関が得られたことは、自己物語の背景に、パーソナリティ特性や適応スタイルが影響していると考えられ、パーソナリティの一つの表現であることが示された。
  西村純一・平澤尚孝・福本俊・堀田千秋・佐久間香子・吉田滋子
  共著   東京家政大学 『東京家政大学研究紀要』 人文社会科学 第51集(1)   東京家政大学   51(1),79-86頁   2011/03


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