ホテイ マサキ
  布袋 正樹   経済学部 現代経済学科   准教授
■ 標題
  海外直接投資は国内設備投資を促進するのか?
■ 概要
  先行研究によると、我が国製造業の海外直接投資は企業内貿易を伴うため、国内設備投資を促進することが示されている。しかし、2000年代初め頃から、我が国製造業の海外現地法人は、中間財の仕入れを(国内親会社からの)輸入から現地調達に徐々に切り替えており、海外直接投資が国内設備投資に及ぼす正の効果が低下している可能性がある。本稿では、業種別に集計されたデータを用いて、海外直接投資と国内設備投資の関係が2001-2012年度においてどのように変化したのかを分析し、以下のような結果を得た。まず、製造業全体において、海外直接投資が国内設備投資に及ぼす正の効果は、前の期間と比べて直近の期間で有意に低下したことが示された。一方、業種別にみると、輸送機械と電気機械において、海外直接投資が国内設備投資に及ぼす効果は直近の期間で低下したことが示されが、その効果の低下は統計的に有意ではなかった。
  布袋正樹
  単著   関西国際大学研究紀要   (16),85-95頁   2015/03


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