ナカムラ セイジ
  中村 清二   文学部 教育学科   准教授
■ 標題
  「データの収集・分析のプロセスと本調査の方法的特徴」(『高卒5年 どう生き、これからどう生きるのか:若者たちが今〈大人になる〉とは』所収)
■ 概要
  東京都立大学の調査グループが行った、「『世界都市』東京における若者の〈学校から雇用へ〉の移行過程に関する研究」を、調査方法論の視点から検討したのが本稿である。5年にわたる追跡調査のプロセスの妥当性の検討は欠かせない。本稿は、その妥当性を、メリアムのケース・スタディ論を手がかりに検討した。その要点は、得られたデータの確実性は、対象者の日常世界に調査者が接近できるほど高くなる、ということにある。90年代以降の社会変容下での進路形成問題は、調査者たちもその当事者であった。日常世界の近さがデータの確度を高めるのであれば、それもデータの確度を高めるものとして数えられる。本研究が大学院生によって進められた点が、確度を高めていることが明らかにされた。
  単著      2013/07


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