ナカムラ セイジ
  中村 清二   文学部 教育学科   准教授
■ 標題
  民主主義の育てかたーー現代の理論としての戦後教育学
■ 概要
  「戦後教育学」とは、平和・人権・民主主義という戦後理念に基づいた人間形成を課題とした教育学であり、いわば民主主義社会を育てることを目指した教育学である。その教育研究運動は、ユニークな理論と実践を生み出し、戦後日本の教育の大きな財産の築いてきた。ところが、この学問的遺産・学説が、「べき論」として批判され「不要なもの」あるいは「古い議論」として遇されてきた。
 本書は、「戦後教育学」を批判する側・擁護する側のこれまでの理解を検討し、遺産として正当に現代に位置づける試みである。その狙いは、「戦後教育学」という遺産の批判的継承と復権によって、新自由主義下で分断された社会や公共空間に対する解決の方向性を示すことである。それを、「国民の教育権論」、「私事の組織化論」、「発達論」、「教育的価値」「民主教育」など制度原理となり得る理論を対象にし、改めてその価値を問い直すことで進めるものである。

  神代健彦、杉浦由香里、大日方真史、三谷高史、古里貴士、南出吉祥、丸山啓史、中村(新井)清二、河合隆平
  共著   かもがわ出版      2021/07


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