ナカムラ セイジ
  中村 清二   文学部 教育学科   准教授
■ 標題
  民主的主体の現れの契機となるものは何か : 「平和」の視点から『民主主義を学習する』を読む
■ 概要
  『民主主義を学習する』(2014年、勁草書房)は、世界的に著名な教育哲学者であるガート・ビースタによる民主主義教育論である。ビースタは、知識基盤型の学習理論と最新の民主主義理論を中核にした民主教育論を展開している。その論の中核は、民主主義を合意ではなく対立・敵対の視点から捉え直し、その教育において対立を理論的に位置付けた点にある。こうした枠組みをベースに、知識基盤経済の中で、新たな民主主義社会を切り開くための主体的な学習をどう構想するか、へと迫っていく。本稿は、このようなビースタの敵対を軸とした民主主義教育構想と、我が国の教育目的に書き込まれた「平和」がどのように結びつくのかを明らかにした。
  単著   『唯物論研究年誌』   大月書店   (21)   2016/10


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