オクダイラ ヒロナ
  奥平 寛奈   スポーツ・健康科学部 看護学科   講師
■ 標題
  新生児蘇生法講習会を受講した救急隊員の受講後の動向調査
■ 概要
  救急隊員にとって周産期症例は,遭遇する機会は少ないが母子双方が身体的危機に瀕し,的確な判断と行動が求められる場面となる.救急隊員が周産期症例に対応するための訓練を無理なく続けられるコース設計や教授法を構築する必要があり,救急隊員を対象に開催したNCPR講習会の受講者の合否や認定申請,職務上の有用性を把握することを目的に本研究を行った.
 著者らが2017年から2018年に開催したNCPR講習会を受講した救急隊員21名に,アンケート調査を行った.その結果,ポストテスト合格は18名(86%),不合格は3名(14%)で,不合格者はいずれも救急救命士資格を持たない救急隊員だった.合格者のうち修了認定を受けたのは5名で,有用性や費用面から敬遠されていた.乳児BLSによるプロトコールとの混乱も懸念されており,救急隊員が周産期症例に自信を持って対応できるよう,訓練を継続できる体制構築が必要である.

  小西美樹 奥平寛奈 佐々木俊一
  共著   日本周産期・新生児医学雑誌   一般社団法人日本周産期・新生児医学会   56(1),106-112頁   2020/05


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