サカグチ ユキコ
  坂口 由紀子   スポーツ・健康科学部 看護学科   准教授
■ 標題
  被災10年を経過した放射線災害被災者の子育て状況と精神健康状態
■ 概要
  目的:福島県内外で生活する放射線災害被災者の子育て状況と精神健康状態の実態および避難状況との関連を明らかにすることを目的とした。方法:2020年4月~2021年1月に、福島県内外の放射線災害被災者へ無記名自記式アンケート調査を実施した。避難状況と属性、精神健康状態および支援要望との関連について、分散分析、Man-WhitneyのU検定、Spearman相関分析を実施した。結果:177名に配布し、117名(回収率66.1%)より回答を得た。県外避難した方は77名、県外避難しなかった方は40名であった。対象者の性別は9割が女性、年齢は5割が40歳代であった。県外避難しなかった理由で一番多かったのは「仕事」であった。放射線災害被災者が不安に感じていることは、経済・金銭、就業であり、子育て・健康については少なかった。結論:県外避難している人は、母子家庭が多く、不安も強く、睡眠障害が生じているため、10年経過した現在も継続してメンタルケアが必要である。全体的には経済・就業に関する不安が多いため、経済・就業支援が求められる。
  ◎坂口由紀子、久保恭子、平田礼子、亀田芙蓉、宍戸路佳
  共著   家族保健研究会誌   1(1),2-10頁   2022/03


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