オノダ リョウイチ
  小野田 竜一   社会学部 社会学科   講師
■ 標題
  2つの集団で構成される社会で一般交換を維持させる利他行動の特徴
■ 概要
  本稿では、一般交換の成立範囲が集団内部に限定される現象が発現するか否かを検討した。この現象が発現した状態では、人々は内集団ひいき行動を取っている。本研究では利他行動の行為者とその対象者が社会からランダムに選ばれるランダムマッチングの進化シミュレーションを行った。その結果、一般交換の成立範囲が集団内部に限定される現象が発現することが示された。また、この状態における一般交換は非常に頑健であった。この結果は、人々が他者の所属集団情報を使用し内集団ひいき行動をとることで一般交換を成立させるという新たな成立メカニズムが発見されたことを示している。
  小野田竜一・高橋伸幸
  共著   心理学研究   日本心理学会   87(3),240-250頁   2016/08


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